搭乗者傷害保険の特徴
多くの自動車事故は、単独によるものではなく加害者と被害者が存在します自動車事故では、加害者側に対して被害者は損害賠償請求をする権利を有します。この損害賠償請求に対して補償を受けることができるのが、自動車保険です。損害保険比較で重要なことは、加害者になった場合を想定して検討することです。自身が原因で自動車事故を起こした場合、加害者となります。
この場合の加害者とは、相手の自動車や人などを被害者とする場合です。事故相手の被害者を救済するために自動車保険は存在していますが、被害者とは何も自動車事故の相手だけとは限りません。例えば加害者の自動車に搭乗している人もまた、被害者となり得ます。このような自動車事故の自動車に搭乗していた人が受けた損害を補償するのが「搭乗者傷害保険」です。搭乗者傷害保険で重要なポイントは、被保険者であるドライバーやその家族、親族なども補償の対象となるという点です。対人賠償責任保険では、これらに該当する人物は補償の対象外となっています。ですが、この搭乗者傷害保険は、傷害保険のため補償の対象となります。
対人賠償責任保険とは損害賠償請求に対する保険で、これらの人は被保険者に損害賠償請求をすることはできません。このように対人賠償責任保険と搭乗者傷害保険は、根本的な仕組みが異なる自動車保険というわけです。搭乗者傷害保険では、「死亡保険金」「座席ベルト装着者特別保険金」「後遺障害保険金」「重度後遺障害保険金」「重度後遺障害介護費用保険金」「医療保険金」が支払われます。死亡保険金は、自動車事故から180日以内に搭乗者が死亡した場合に補償されます。座席ベルト装着者特別保険とは、シートベルトを装着した状態で自動車事故から損害を受けた場合に、300万円を上限として死亡保険金額の30パーセントが上乗せされます。
後遺障害保険金とは、事故発生から180日以内に後遺障害を発症した場合に補償されます。重度後遺障害保険金は、180日以内に重度後遺障害を発症した場合、重度後遺障害介護費用保険金はさらに介護費用が補償されます。このように、搭乗者傷害保険は非常に手厚い補償となっています。事故相手だけが被害者というわけではない、ということを認識しておきましょう。自動車を運転する際は、大半、搭乗者がいるのではないでしょうか。身内を守るという意味でも加入の検討は必須だと言えるのではないでしょうか。